江ノ島。
朱の鳥居あたり。
ある晩。
そろそろ観光客も、みな家路についたころ。
鳥造と寅二郎は、パトちゃんと遊んでいた。
そしたら、まだ若そうな、はちわれくんが、トコトコとやってきた。
パトちゃんと、はちわれくん。
歳の差なんて関係なし(笑)。
おなじ白黒猫同士、仲よさげな様子。
鼻先でちょんと挨拶し、2匹そろって佇んでる。
平和な光景である。
しかし。
そんな平和は、あまり長くは続かなかったのである。
突然、の出来事だった。
はちわれくんが、「シャーっ!!!」と激怒。
何ごとっ!?
と、思えば、参道のそば屋猫、そば屋くんが、のっしのっしと、こちらに近づいてきていたのである。
はちわれくん、「シャーっ! シャーっ!」とやりつつ、交番付近に退却。
パトちゃんもノロノロと、はちわれくんのあとに続いて、退却。
そのあと。
パトちゃんと、そば屋くんの、にらみ合いが続いた。
※階段の上で、目をピカーと光らせているのが、パトちゃん。下から、ジ~っと上の様子をうかがっているのが、そば屋くん。
せっかく、2匹と2人(鳥造&寅二郎)で、なごんでいたのになぁ。
俺たち、パトちゃんとはちわれくんの味方だよね?
なんて、鳥造に問いかければ、苦笑される。
それにしても、そば屋くん、けっこう強そう。
とはいえ、やはり、パトちゃんだけはリスペクトしてほしいものだ。
もちろん、そば屋くんも、江ノ島ノラの仲間。
ヘンに邪険にしては、かわいそうだ。
でも、許せることと、そうでないことが、ある。
なんて、内心思っている俺は、いったいなんなんだ?(笑)
猫の世界に、干渉して、どうする。