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江ノ島ノラびより。

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にゃんだぼ

突然ですが。

今回は、いつもと趣向を変えて、寅二郎の映画レビューです。

さて。

これは観なきゃ、と思っていたドキュメンタリー作品、

『犬と猫と人間と』

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を、ついに観た。

良かった。

そして、考えさせられた。

まず、この作品ではじめて知り、

「えー?」

と、思ったことが、ひとつ。

それは、

イギリスのロンドンには、ノラ猫が、存在しない

という事実。

おどろいた。

動物愛護の先進国イギリスでは、飼い主のいない猫が発見されれば、すみやかに愛護団体に保護され、飼い主を探すシステムが徹底しているのだという。

すごいなあ。

一方、日本はノラだらけ。

江ノ島も、しかり。

ただ、そこには「地域猫」という考え方がある。

ノラ猫を捕まえて避妊手術し、元いた場所にもどして、地域ぐるみで面倒をみようという、この、僕らにはおなじみの運動は、もちろん寅二郎の愛する江ノ島でも実践されている。

(残念ながら江ノ島のことは映画に出てこないけれど)

劇中、果たして避妊手術が正しい解決策なのかどうか激しく自問自答しながらも、淡々と仕事を続ける、女性獣医の涙ぐましい姿が映し出される。

さまざま意見はあると思が、「動物愛護」に関しては、イギリスに一日の長がある、というのが正直な印象だ。

でも。

ノラ猫のいない街なんて、なんだかさみしい、と思ってしまう日本人は、案外多いんじゃないかな。

江ノ島ノラびより。に訪問してくれるみなさんは、きっと、そうに違いない。

寅二郎も、もちろん、そう思う。

この映画には、たくさんの犬と猫が登場するが、象徴的なキャラとして印象に残ったのが、にゃんだぼ。

にゃんだぼは、神奈川県動物愛護協会にやってくる、ノラ猫だ。

といっても、施設に保護されたわけではなく、たんに近所に住みついているだけ。

にゃんだぼは、犬猫だらけの施設内に勝手に入り込み(器用に自分で扉を開ける)、収容されている犬をからかったり、職員さんのデスクの上に平気で居座ったりする。

職員さんも、あまり気にしていない様子で、ゆうゆうとデスクに横たわるにゃんだぼの身体の上にノートを広げちゃったりする。

にゃんだぼ、気にもせず、そのままお昼寝(笑)。

さまざまな難題をかかえ、毎日が修羅場ような愛護協会を、ひょうひょうとうろつく、にゃんだぼ。

なんだか、笑っちゃう。

猫には、いつも、こんな風にあってほしいと、寅二郎は思う。

犬猫をめぐる厳しい現場に日々向き合う人たちにとったら、お気楽で、おバカな、寝ぼけたような意見かもしれない。

でも、寅二郎は思う。

猫だけは、人間になんか管理されないでほしい。

この映画の制作を監督に依頼してきた、猫好きのおばあさんは、

「人間も好きだけれど、動物のほうがマシみたい」

と言った。

そのおばあさんが、ぜひ映画に出演させてほしいと監督に紹介した、ベテラン獣医師さんは、

「平和で裕福になってはじめて、動物をかわいがったり、動物愛護の精神を持つことができる」

と言った。

衣食足りて、住に恵まれ、物理的かつ精神的な余裕が生まれて、はじめて犬も、猫も、かわいがることができる。

いじわるな言い方をすれば、人間が、人間以外の動物を「ペット」として見なすことができるのは、人間が、他の動物や自然を支配し、管理できる、いい身分だからだ。

猫を愛で、捨て、保護し、愛護を考え、映画やブログまで作って、あれこれする。

そんな行いのすべてが、人間のエゴの産物なのかもしれない。

でも。

そんな人間の思惑とは、まったく別の次元で、あいかわらず、ひょうひょうと、ゆうゆうと、超然と、あたりをうろつくニャンコたち。

ほら、あなたの足元にも、にゃんだぼが(笑)。

なんだか、笑っちゃう。

猫には、いつでも、そんな存在であってほしい。

そう思う、寅二郎でした。
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by matatabitorajiro | 2010-01-06 15:17
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